あいかわ公園 山野草図鑑

あいかわ公園で見られる様々な花たちを色ごとに紹介する図鑑です。(春132種 夏98種秋更新中)あいかわ公園で植物を見つけた際に花の色が分かれば、その色の図鑑を確認することで種類の特定ができます。スマートフォンなどで図鑑を見ながらお散歩することで、公園の自然をより楽しめます。花情報はどんどん追加していきますのでお楽しみに。

あいかわ公園 山野草図鑑 夏 黄色の花

春の図鑑で見られる植物でも6~9月に見られるものは載せてあります。
コモチマンネングサ
(ベンケイソウ科)

場所:石小屋ダム方面
時期:5月下旬~
厚みのある葉をつけ、触ってみるとまるで多肉植物のような質感をしています。コモチマンネングサは園芸種のように見えて実は在来種ですが、この仲間は排気ガスなどの汚れた環境にも強いため、緑化目的で植えられたものが野生化したものも多いです。花は密度が高いため黄色のカーテンのように地面を覆い、とても綺麗です。むかごという自分のクローンをつくるため、子持ちの名がつけられています。




クスダマツメクサ

マメ科外来種

場所:石小屋ダム
時期:5月中旬~
春図鑑のコメツブツメクサ、コメツブウマゴヤシと写真で見るだけですと非常に似ていますが、大きさが決定的に違います。クスダマツメクサはコメツブツメクサの3~4倍ほどの大きさを持ちシロツメクサより少し小さいくらいです。日当たりのよい草地でたくさん生えています。見た目がくす玉のようですね。
名前につられてしまうと1つのお花に見えるかもしれませんが、小さな黄色い花が集まってまるで1つの花であるかのように見えています。




コメツブツメクサ
マメ科外来種

場所:芝生の上
時期:4月~5月
あいかわ公園では芝生があるエリアで見ることができます。花は非常に小さく1つ1つは1mm程度の大きさです。ですが辺り一面に生えているため芝生を探せば簡単に見つけられます。写真ではいまいち判別しにくいコメツブツメクサ、クスダマツメクサの見比べができるので花の時期に違いを見比べてみると観察がより楽しくなります。





トキリマメ
マメ科

場所:冒険広場より上の道路
時期:7月中旬~
つる性で黄色のマメ科の仲間には似た仲間がいくつか見られます。トキリマメと似た雰囲気を持ち、葉に毛がたくさんあればタンキリマメ。葉が細長く8月や9月に咲いていればノササゲが考えられます。どちらもあいかわ公園に生えている植物なので花が見られ次第乗せていく予定です。トキリマメの場合葉がかなり丸みを帯びるため、葉で区別するのがおススメです。





ジシバリ
(キク科)

場所:園内各所
時期:4月~5月
日当たりのよい所に群れて生えます。舌状花(ぜつじょうか)と呼ばれる舌状の花を持ち、辺り一面を縛るように覆う様が地面を縛っているように見えるためジシバリと呼ばれます。春に咲くニガナとも似ており、少しの土があれば岩場でも生えるためイワニガナの別名もあります。





コウゾリナ
(キク科)

場所:冒険の森入口など
時期:3月~6月
花だけを見てしまうと他の黄色いキク科との見分けが分かりません。このような花を見つけたら葉や茎を見ましょう。コウゾリナには葉にも茎にもトゲが付いています。その様子をカミソリに見立ててカミソリ菜と呼ばれていたものがなまってコウゾリナと呼ばれています。この特徴から簡単に見分けられる種類なので葉や茎での植物の見分けに挑戦したい人におすすめの植物です。




ブタナ
(キク科・)

場所:花の斜面など
時期:4月~6月
コウゾリナやタンポポと似ており、よく間違えられえているお花です。ブタナの特徴は花の茎がとても長いことです。たんぽぽの3倍くらいの茎を出してすらっと立ち上がる様を覚えてしまえば間違えることはないでしょう。ブタナは途中に全く葉をつけず、地面にべたっと葉を貼り付けますのでこの2点のポイントに注目して探してみてください。名前は家畜用のえさとして用いられたことに由来しています。





ヤブタビラコ
(キク科)

場所:ふれあい広場奥など
時期:4月~6月
藪の名の通り、直射日光が当たらないような場所で見られます。タビラコの仲間はどれも似ているため、注意が必要ですがヤブタビラコは花をつける茎が高く立ち上がらず、横に伸びる傾向が見られます。葉の雰囲気も敷物のようにぶわっと広がる雰囲気が独特で、先端に行くほど大きくなります。





ハハコグサ

(キク科)

場所:園内各所
時期:1月~6月
大きいものでは40~50cm程も立ち上がり、予想以上に迫力があります。葉に白みを帯びる独特な特徴があるほか、根元の葉がお団子をたくさんくっつけたかのようなドーム状になるため見分けやすい種類です。春の七草の1つゴギョウとはハハコグサの事であり、昔から食べられていた植物です。




ハキダメギク
(キク科)

場所:パークセンター付近
時期:2月~
少し可哀そうな名前が付けられていますが、花自体は白と黄色でとても綺麗です。タンポポとは異なり黄色の筒状の花と白い舌状の花を持ちます。どこにでも生えている草なのですが、白い花びらがとても小さい場合にはコゴメギクと言う別の種類の可能性があります。奥深い植物の種類の違いをじっくり観察してみましょう。

アカカタバミ
カタバミ科

場所:園内各所
時期:3月~
カタバミの中で葉や花に赤みを持つものはアカカタバミと呼ばれます。あいかわ公園において、カタバミはシュウ酸と言う弱い酸を持つことからシカの食害に合わないという長所を持っています。しかしそのシュウ酸を活かした自然観察の実験にスタッフがよく活用するため(カタバミの10円玉実験)定期的に採取されます。


コナスビ
サクラソウ科)

場所:森のわたり橋付近など
時期:5月~
身近で見られる貴重なサクラソウの仲間です。サクラソウの仲間は5枚の花弁を持ちます。園芸用のプリムラなどの仲間も同じサクラソウなので5枚の花弁を持ちます。植物には見た目の特徴が名付けられることがありますが、このコナスビと言う植物は種の形がナスに非常に似ているためそこから名付けられています。葉にも少し厚みがあり、一度見てしまえば葉だけでも簡単に見分けることができます。



ヤマブドウ
(ぶどう科・可食)

場所:山の神付近
時期:5月下旬
秋ごろに食べられる実をつける野生のぶどうです。ブドウの仲間には似たものが多いのですが葉と一緒にでる巻きひげに注目しましょう。
巻きひげが毎回必ず出ていればノブドウ科、2回出て1回休みならばぶどう科と判断することができます。
秋に付ける実は当たり外れが大きく、寄生バチが卵を産み付けていたりするのでそのあたりには注意が必要です。



ヒペリカムヒドコート
(オトギリソウ科・園芸種)

場所:パークセンター付近
時期:6月上旬~下旬
キンシバイの園芸品種で、より大輪の花をつけます。葉にも特徴があり、キンシバイのように左右真横に葉をつけません。驚いたことに斜めに葉をつけるのです。ちょうど右手を右上に左手を左下にピンっと伸ばしたような葉の付き方をします。面白いので是非見てみましょう。花はバラ科のように見えますが、実は同じように5枚の花弁を持つオトギリソウ科です。




ビヨウヤナギ
(オトギリソウ科)

場所:風の丘
時期:6月上旬
キンシバイと似た雰囲気を持ち、バラ科のような花をつけますが、実際にはオトギリソウの仲間です。ヒペリカムとの見分けがつかない方は雄しべに注目してみましょう。ビヨウヤナギの雄しべはとても長く花びらと同じくらいもしくはそれより長いです。葉の付き方はシンプルな対生でこれも斜めに葉が付くヒペリカムとは違います。また、名前にヤナギが付きますがヤナギの仲間とも違います。



タケニグサ
(ケシ科・有毒)

場所:森のわたり橋付近など
時期:6月中旬~
すらっと立ち上がる姿を竹に見立てたケシ科の植物で、茎を折ると黄色い汁が出てきます。この汁は有毒で炎症を起こすこともあるため注意しましょう。伐採地などに真っ先に生えるパイオニア植物でもあるため、開けた場所で良く見つかります。



ツボミオオバコ
(オオバコ科・外来種

場所:花の斜面入口など
時期:5月~6月
日当たりのよい草地に電柱のようにたくさん立ち上がっている黄色い花はこのツボミオオバコです。広く定着している外来種のためどこでも見られますが、在来のオオバコと比べると2倍以上大きいです。花が咲いているときに、これから咲く蕾のように見えることから名付けられています。




スカシタゴボウ
アブラナ科

場所:冒険の森横
時期:6月上旬~下旬
黄色い花をつけるアブラナ科の中でも、葉に入る切れ込みが特徴的なためとても分かりやすい種類です。根元の方の葉は特に切れ込みが入ります。
葉が難しい人は葉の後の実の形に注目しましょう。細長い形であればイヌガラシ、長楕円のフルーツのような形であればスカシタゴボウです。




サルトリイバラ
(サルトリイバラ科

場所:冒険広場の道路沿い
時期:6月中旬
葉を覆うように横に広げるサルトリイバラのつるの根元に花をつけるため、サルトリイバラと言う植物を認識できていないとみることが難しい花です。花の季節には、鋭いかぎ爪上のつるがこの植物のつるの部分から出ているのでそれに注目しましょう。いばらの名の通りつるにはトゲがあります。ひっかけてケガをしないよう気をつけましょう。





アカメガシワ
トウダイグサ科

場所:冒険広場の道路沿い
時期:6月中旬
梅雨の時期に黄色い泡のようなもこもこした印象の花をたくさんつけます。花には独特な甘い香りがあり、それに引き寄せられた蝶やハチたちがたくさん周辺を飛び回っています。アカメの名は、新芽の出る時期の葉の色を表したものですが葉っぱの色合いの中ではとても綺麗な部類に入るため興味のある方は調べてみてください。



ツヅラフジ
(ツヅラフジ科)

場所:ふれあい広場の奥
時期:7月上旬~中旬
数あるつる性植物のなかでも非常に丈夫なつるをもちます。葉には革製品のようなツヤと厚みがあり、樹木かと思ってしまうような印象を受けます。ツヅラフジ科の植物はこのツヅラフジのように厚みと光沢のある葉を持つものが多いです。また、ほとんどがつる植物と言う面白い科です。



ヌルデ
(ウルシ科・有毒)

場所:石小屋ダム
時期:7月上旬~中旬
野生のウルシ科の中で最も身近な種類がこのヌルデだと思われます。危なくても種類が分からないという方は葉っぱの付いている部分に注目しましょう。ヌルデはこの部分が羽を広げたように広くなっています。また、葉にはたくさんのぶつぶつが付いていることが多いのも見分けるポイントになります。



イタドリ
タデ科・可食)

場所:冒険広場
時期:6月中旬~
フレンチで食べられるルバーブのお友達で、酸味を活かして利用することができます。植物自体は繁殖力が強く、刈り込みを行った後の場所や河川沿いなどでよく見られます。海外ではその繁殖力からとても嫌われてしまっています。太めの茎を剥いてかじってみるとイタドリの持つ酸味を簡単に味わえますよ。




ゴーヤ
(ウリ科)

場所:パークセンター
時期:7月~
スーパーなどでおなじみのゴーヤは夏のあいかわ公園で毎年育てられています。ウリ科の仲間はカボチャやキュウリ、スイカなど実にたくさんの種類が食べられています。しかしながらこれらの花を見たことがある人は少ないと思います。つる性の植物なのでネットや支柱がないと地面を這ってしまいます。